兵庫県立御影高等学校・同窓会「清明会」会報
2007年4月吉日発行


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目次

明るき明日に向かって (清明会会長) 新戸建男

着任挨拶 校長 野邊孝光

離任のあいさつ 第23代校長 小林兼一郎

新入会員の言葉 前田好香 (59回生)

学年会、クラス会の報告

平成18年度済明会総会・懇親会・ホームカミングデイ

第3回ホームカミングディに参加して 太田裕子(36回生)

■ 達 人 ■ 同窓生はいいもんだ 大森重志(10回生)

トピックス 「ただいま!御影高校文化祭」高井達雄さん(4回生)

「不屈の精神で復興」象徴彫刻家の新谷さん一ヒトの体モチーフー

清明会 平成17年度決算・予算報告

★第4回ホームカミングデイについて★

★ミニコンサートについて★

★募金のお願い★

★ご協力のお願い★

★貴重な史料が眠っていませんか!★

編集後記

事務局からのお願い

さわやかインタビュー 高井達雄(4回生) S27.3御影高校卒(四回生)   濱ア加代子(27回生)


明るき明日に向かって




清明会会長
新戸建男
(14回生)


 


   阪神・淡路大震災から10年以上が経ち、神戸の町も元の明るさが戻ってきています。母校御影高等学校も新しい過程のクラスが増設され、生徒数も増加してきました。同窓生も着実に増加しています。清明会活動もここ数年活発に活動し、総会参加者も年々増加し、200名を超える活気ある総会になっています。

  昨年には、長年の懸案でありました「清明史一創刊号」を発刊することができました。これにより母校と清明会の歴史を改めて見直すことができたのではないでしょうか。

  他方では、生徒会活動も運動部を始めとして大きな大会に出場し、個人競技においても大いに活躍しています。 清明会も今年度から「清明史一第2号」の発刊に向けて、社会で功なし、名を上げておられる多くの卒業生の活躍を中心に資料を収集いたします。さらに、母校の教育活動への支援と協力をすることにより、明るき明日に向かって清明会活動を展開していくつもりです。同窓生のさらなる活躍と発展に期待し、後に続く後輩達のために、頑張っていきましょう。

  全ての同窓生の皆さんの御指導・御鞭燵をよろしくお願いもうしあげます。

    



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着 任 挨 拶




校 長 野邊孝光


 


 

 本年度の人事異動で校長として県立豊岡高等学校から赴任致しました。前任校も長い歴史と伝統のある学校でしたが、本校も立派な歴史と伝統を持った学校で、日本全国で活躍する有為な人材を多数輩出してきた学校です。

 また、教育活動では、文武の両面(学習活動及び部活動)において成果を上げ、地域社会や保護者の皆さまからも高い評価と信頼を得ているということですが、校訓で定められている「清く、明るく、正しく、強く」の精神がまさに全ての教育活動の中で実践されているからであろうと思います。そのような学校で再び勤務できることは大きな喜びです。

  保護者の皆様、地域の方々、特に同窓会の皆様が本校の指導のあり方や継続した発展について大きな期待と支援を寄せていただいていると聞いております。その期待に違うことなく、皆様の支援を力として、保護者、生徒の夢や希望を叶えられるよう、よりよい学校経営を目指すと共に、本校の歴史・伝統の継承と教育的発展・充実のために微力ながら貢献して行きたいと考えております。引き続きご支援とご協力をお願い致します。



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離任のあいさつ



第23代校長
小林兼一郎


  この度、本校を最後に定年退職となりました。在任中、清明会の皆さまにおかれましては、諸教育活動に多大なるご支援をいただき深く感謝申し上げます。

 さて、本校では、例年、文化鑑賞会を実施しています。一昨年は、「眠れる森の美女」を鑑賞しました。王妃役は、37回生の小西康子さん、主役のオーロラ姫は、51回生の瀬島五月さんでした。また、昨年の文化祭では、新戸会長さんをはじめ役員の方々のご尽力で、4回生で「鉄腕アトム」の主題歌を作曲された高井達雄先生が来校しオーケストラを指揮していただきました。アトムの演奏が始まりますと会場から手拍子が起こり大変な盛り上がりをみせました。生徒たちは、幅広い分野で活躍する先輩たちの姿を目の当たりにし、本校生としての誇りと自己実現への意欲を高める機会となりました。清明会の皆さまのご活躍に敬意を表しますとともに厚く御礼申し上げます。

 

  今、社会が大きく変化する中、各高校とも特色化に取り組んでいます。そのような中、本校は、校風を大切にしつつ、将来の進路に応じた多様な類型や新コースの設置等、より魅力溢れる学校を目指し全教職員一体となり取り組んでいます。

 清明会の皆さまにおかれましては、本校のさらなる充実、発展を期待していただくとともに、今後とも変わらぬご支援のほどお願い申し上げます。

〔在職期間平成17年4月〜19年3月〕

・平成17年4月〜18年3月 県高体連副会長
・平成18年4月〜19年3月 県高体連会長
・平成18年4月〜19年3月 県体育協会副会長
・平成18年4月〜19年3月 県スポーツ振興審議会委員
・平成17年4月〜 県水泳連盟副会長
・平成19年4月〜 神戸市水泳協会会長
・平成19年4月〜

(社)県高等学校教育振興会専務理事

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新入会員の言葉



前田好香 (59回生)

 

 卒業も終え、この御影高校の同窓会である清明会に私達五十九回生が新しく加わることになりました。五十九回生としてこの御影高校で過ごした三年間には本当にたくさんの思い出が詰まっています。

  この学校で出会い、そしてどんな時も一緒に泣いたり、笑ったりした仲間、大切なことをたくさん教えて下さった先生方。この学校での出会いは私達五十九回生全員の宝物になっていると思います。こんな素敵な宝物ができたのは今までに卒業していった先輩方が作り上げてきた"道"があるからだと思います。この道は私達を清く・明るく導いてくれました。私達は卒業し、この清明会の一員になると同時に、それぞれ自分が信じた新しい"道"を進んでいきます。これからもこの御影高校で学んできたことを決して忘れず、誇りを持ち、先輩方が作り上げた歴史を引き継ぎ、来年、再来年、その先に卒業する後輩たちにしっかりと伝えていきたいと思います。日々努力することを忘れずに、ゆっくりでもいい、しっかりと新しい道を作っていきたいと思います。



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学年会、クラス会等の報告


29回生学年同窓会報告 平成18年5月3日
神戸北野「パラディ北野」


 

 平成18年5月3日(水)のゴールデンウィークに、神戸北野にある「パラディ北野」におきして、29回生の学年同窓会を開催しました。
  私たちの学年は平成10年より4年に1度、学年同窓会を開催することにしており、今回は第3回目となりました。卒業生約450名のうち380名ほどに案内を送ることができ、当日は70名の卒業生と6名の恩師の先生方にお集まりいただき、懐かしいひとときを過ごしました。
  メールによる情報発信や、ネットアルバムを利用して参加できなかった人へ様子を紹介するなどネットワークを充実させ、さらにコミュニケーションのとれる体制を作っていきたいと考えています。次回は平成22年、ワールドカップの年と覚えておいてください。

学年幹事 泉川謹之助
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御影3回生三影会学年会報告 平成18年5月29日
神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ



    今回の三影会は東京から九州から又、久し振りのクラスメートも多数参加し、横田先生、牧野先生、西本先生にご出席いただき総数54名で開催致しました。
  記念撮影(六甲の間3F)故人への黙祷、恩師のお話、横田先生の乾杯の音頭により、日本料理・会席を愉しみました。
  宴のたけなわの中、頃合いをみて、久し振りの参加の方よりリレー式のショートスピーチもあり、更に盛り上がりました。その雰囲気のまま、1階喫茶室2次会と移り更に懇親を深め、次回の愉しい出会いを願いつつ、盛会裡に流れ解散となりました。

学年幹事 深田勝美


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神戸雪輪会(県三女4回生)のご報告
平成18年6月7日 宝塚ホテル



 先生は、大島延子先生、西本珠夫先生、石見俊子先生をお迎えして、会員は46名参加。
  天候に恵まれ、遠路はるばる何十年ぶりとかの顔も見え楽しく歓談後、写真撮影をして散会しました。昨年6月から1年間に2人も友を失ない、体調が悪く来たくても来られない、身辺の事情で来られないとの方が増えて行くのは淋しい限りです。

学年幹事 空野和子



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6回生同窓会報告
平成18年10月27日
北野クラブsola


   平成18年10月27日、私達6回生は、2年ぶりに集いました。30余年前から3年目ごとに学年会を開いていましたが、今回は2年目にしました。それは前回に"今度は、皆が70才になった記念に…。ということでした。

 横田・時田・今井3先生を迎え、50人余りが楽しい時を持つことが出来ました。いつもご出席下さる川口先生が、ご自身の同窓会と重なってしまったということで欠席されたのが残念でした。世話人は15人程で常になごやかな雰囲気で学年会の準備をしています。また次回皆元気で集まれることを楽しみにしています。

世話人代表 三輪治子


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本年度は、21件の学年会・クラス会が報告されておりますが、スペースの関係上4件の掲載とさせて頂きました。下記の学年会については清明会ホームページにて是非ご覧下さい。

●40回生 平成19年2月10日 学年会
●16回生 平成!9年2月10日 クラス会
●37回生 平成18年12月30日 37回生大忘年会
●35回生 平成18年12月2日 35回生3年1組クラス会
●10回生 平成18年11月25日 10回生学年同窓会
●41回生 平成18年11月5日 41回生3年3組クラス会
●7回生 平成18年10月 学年同窓会
●6回生 平成18年10月27日 6回生学年同窓会
●4回生 平成18年10月27日 4回生ふとなろ会
●10回生 平成18年10月7日 10回生関東地区同期会
●35回生 平成18年8月12日 35回生2年2組クラス会
●12回生 平成18年7月2日 12回生2年4組クラス会
●県三4回生 平成18年6月 県三4回生神戸雪輪会学年会
●3回生 平成18年5月29日 3回生三影会学年会
●8回生 平成18年5月21日 8回生卒業50周年記念同窓会
●29回生 平成18年5月3日 29回生学年同窓会
●25回生 平成18年4月29日 25回生学年同窓会

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平成18年度済明会総会
懇親会・ホームカミングデイ


  今年度の清明会総会と懇親会は6月4日(日)午前11時から、去年と同じく11年前の震災の跡をリニューアルした御影公会堂1階の大ホールで開催されました。第3回目になるホームカミングデイ形式は確実に定着し、今回は高校6・7回と36・37回の方々がその対象でしたが、各回生幹事が早くから熱心に準備をすすめて下さったおかげで200人以上の方々がホールをうめ大盛況でした。恩師の方々も「数十年前」にタイムスリップし、あちこちで在学中のエピソードや、卒業後の活躍に話の花が咲くホームルームが始まっていました。

ご出席の恩師(順不同)  
福井裕先生 水池誠一先生
今井哲也先生 西本珠夫先生
石見俊子先生 横田覚先生
時田冨士子先生 川口恵先生
鈴木篤弥先生 長町正人先生
牧野節子先生 大江悠介先生
樋口正次先生 森田哲哉先生
橋本力先生 榎本龍宏先生
宮本光仁先生 河野修一郎先生
成瀬修先生  

  懇親会前の総会では、必要な議事が手際よく進行し、決算・予算が承認され、また、会運営のため総務の柏木英郎氏(高12回)を二人目の副会長とすることが決められました。また、矢田立郎神戸市長(高10回)の挨拶があり、心配している神戸市の不祥事についての説明と新生神戸への新たな決意表明がありました。

  藤崎和生教頭の乾杯の音頭で懇親会が始まり、雰囲気が盛り上がって来たとき、いよいよ濱崎加代子さん(高27回)のミニコンサートの開幕です。伴奏は高校・大学と一緒で息がぴったり合っている山村敦子さん(高27回)、軽妙な司会をして下さっている石川益光氏(高11回)も、子供のころからの加代子ちゃんをよく知ってる同じ北野町内のお兄ちゃんでした。


曲目は

♪ドリゴのセレナーデ♪オーソレミオ
♪浜辺の歌
♪初恋
♪映画「会議は踊る」よりただ一度だけ
♪ミュージカル「マイフェアレディ」より 踊り明かそう
♪オペラ「ジャンニスキッキ」より 私のいとしいお父さま

 濱崎さんのゆとりのある伸びやかなソプラノが重厚な公会堂に響き渡り、至福の時を過ごすことができました。

その後、恒例の豪華ビンゴ大会、校歌・生徒歌斉唱と続き、杉村泰副会長(高4回)の閉会宣言で全体会はお開きとなりましたが、各回生毎の会が場所を変え恩師を囲んで続いていました。

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第3回ホームカミングディに参加して


  新しい名簿を見た時に余りの行方不明の多さに目の前が真っ暗になりました。幸いな事に多くの友人の協力で50名以上の所在がわかり、当日予想をはるか上回る同級生の参加があり感激致しました。懐かしい先生方と又楽しい仲間との間に咲いたおしゃべりの花は枯れる事がなく、来夏の再会を約束しておひらきとなりました。この機会を与えて下さった清明会に心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。

太田裕子(36回生)



達  人

同窓生はいいもんだ !
大森重志 (10回生)

10回生の同窓会や旅行会は最近毎年のように企画され、そのほとんどに参加させていただいております。これも一重に幹事さんたちのお陰と感謝しています。
  また定年後は趣味のジャズバンド活動や水彩画などの個展を通じて、先生方や同級生はじめ後輩のみなさんと親しくお話する機会にも恵まれ楽しい時間を過しています。

 神戸市長の矢田さんとは同じ教室で机を並べていたこともあって、彼を囲む会にもバンド出演し、会の盛り上げ担当に一役買っています。なにはともあれ、同窓生は、会えば高校生時代にタイムスリップしたようで、とてもいいものですね。

●プロフィール
京都市立美術大(現・芸大)卒
1962年からサントリーデザイン部にてパッケージとグラフィックのデザイン制作。
1977〜98デザイン部長。2000年定年退職。
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トピックス

「ただいま!御影高校文化祭」
高井達雄さん(4回生)

 この度、文化祭にお招きいただき御影高校弦楽部・吹奏楽部の皆さんと協演できたことは私にとっても大変うれしいことでした。
  短い時間でしたがリハーサル・本番の間、現役の部員の方々との交流は私を一気に半世紀前の高校時代にタイムスリップしたような気分にさせてくれました。
  演奏中の部員たちの目の輝きが素晴らしく、感動のひと時を味わいました。
  あの観客と演奏者との一体感は、長く彼らの心に残り忘れがたいものになる事でしょう。
  お役に立てたとしたらこの上ない喜びです。有難うございました。

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「不屈の精神で復興」象徴

彫刻家の新谷さん一ヒトの体モチーフー

 阪神・淡路大震災からの商業再生への思いを込めた「震災復興モニュメント」が十五日、阪急三宮駅北側のでこぼこ広場(通称)にお目見えした。県商店連合会(三條正豊会長)が、震災で両親を失った彫刻家の新谷王秀紀さん(68才)に制作を依頼。不屈の精神で立ち上がる姿が表現されており、関係者は除幕式を開いて完成を祝った。 (森信弘)

 モニュメントはブロンズ製で高さ3.5メートル、台座を含めると約四層になる。人間の体をモチーフに地上から高みへ上る人物をイメージしたという。台座には人間愛を表す「AMORE(アモーレ、愛)」の文字を刻んだ。同連合会は、震災で多くの加盟商店が被災。一昨年六月、犠牲になった商業関係者の「鎮魂」と「復興」の意欲を表したいとモニュメント制作を決めた。制作費約千万円は、神戸を中心に阪神や姫路、明石などの商店主らから集めた。

 新谷さんは神戸・三宮育ち。自身も震災で自宅が全壊、両親を失ったが、被災者を勇気付けようと引き受けた。除幕式では、三條会長が「人が多く集まる場所に立派なものができた」とあいさつ。新谷さんは「彫刻で愛する神戸のまちの役に立てて感無量。いつまでも悲しむのでなく、被災者の心を前向きにさせるような作品になってほしい」と話した。

 神戸新聞2006.3,16より新谷さんは、誠に残念ですがその後、18年8月にお亡くなりになりました。なお、清明史に掲載しました「清明会発足60周年記念の座談会」に出席して頂きました脇坂満美さん(事務職)も18年9月にお亡くなりになりました。お二人のご冥福をお祈り致します。

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御影高等学校  清明会 平成 17 年度決算報告
( 平成 17 年 4 月 1 日〜平成 18 年 3 月 31 日 )

○収入の部
(単位:円)
科目
予算額
決算額
増減額
摘要
1.会費

2,604,000

2,401,000
− 3,000
@3,000 × 867 名
2.入会費
825,000

217,990

−21,000
@3,000 × 268 名
3.通信会費
386,000
500,020
-168,010
@1,930(2,000) × 259 名
4.総会参加費
60,000
138,000
78,000
@3,000 × 17 名
5.寄付金
0
20,000
20,000
総会祝儀
6.雑収入
40,000
51,500
11,500
名簿代
7.利息
14
9
−5
8.行事積立金取り崩し
1,000,000
1,000,000
当期収入合計
4,915,050
4,832,496
-82,554
前年度繰越金
631,717
631,717
0
収入合計
5,546,767
5,464.213
-82,554
○支出の部
(単位:円)
科目
予算額
決算額
増減額
摘要
1.総会費
600,000
661,627
61,627
ホームカミング含む
2.会報関係費
950,000
905,519
-44,481
3.ホームページ維持費
200,000
184,800
-15,200
4.文化祭費
50,000
24,726
-25,274
5.卒業言己念品補助費
100,000
110,040
10,040
6.国際交流協会補助費
50,000
50,000
0
7.図書購入補助費
200000
200,000
0
8.学年会補助金
150,000
100,000
-50,000
9.渉外費
50,000
37,030
-12,970
10.人件費
900,000
720,000
-180,000
傷害保険・交通費含む
11.事務用品費
100,000
35,661
-64,339
12.会議費
100,000
108,423
8,423
13.電話等
100,000
85,264
-14,736
ADSLに変更

14.郵便費

100,000
47,931
-52,069
15.光熱水費
20,000
10,197
-9,803
16.慶弔費
100,000
45,000
-55,000
17.備品費
40,000
24,667
-15,333
ラベル作製機、卒業アルバム
18.その他雑費
50,000
38,480
-11,520
総会広告、銀行振込料等
19.予備費
386,767
422,950
36,183
学校HPの補助、エアコン修理等
20.清明会記念誌発行費
10,000,000
66,374
-933,626
印刷費次年度支払いとなる
当期支出合計
5,246,767
3,878,689
-1,368,078
行事準備積立金
300,000
300,000
0
次年度繰越金
0
1,285,524
1,285,524
支出合計
5,546,767
5,464,213
-82,554
 
清明会 平成17年度 行事積立金決算 (平成17年4月1日〜平成18年3月31日)
 
科  目
金  額
収  入
前年度までの積立金
5,622,861
本年度繰越金
300,000
利 息
44
計(A)
5,922,904
支 出
記念誌発行費(本会計へ)
1,000,000
計(B)
1,000,000
残 (A)-(B)
4,922,905
 
平成15〜18年までの 震災援護基金決算 (平成15年5月1日〜平成18年3月31日)
 
科  目
金  額
収  入
基 金
5,435,557
利 息
369
計(A)
5,435,926
奨学金給付 (36万X3)
1,080,000
支 出
清明会資料室工事費
887,250
振込み費
630
資料用ロッカー(2個)
83,790
計 (B)
2,051,670
残 (A)-(B)
3,384,256
 

精査の結果、適正に処理されておりました。ご'報告いたします。

平成 18 年 4 月 18 日

 

会計 空野和子
会計監査 池田説子
会計 西尾嘉尉
会計監査 加藤禮麗

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平成18年度予算案
(平成18年4月1日から平成19年3月31日)
○収入の部
(単位:円)
科目
予算額
摘要
1.会費
2,628,00
@3,000×876名
2.入会費
831,000
@3,000×277名
3.通信会費
193,000
@1,930(2,000)×100名
4.総会参加費
30,000
@3,000×10名
5.寄付金
0
6.雑収入
20,000
名簿販売
7.利息
50
当期収入合計
3,672,050
前年度繰越金
1,285,524
合計
4,957,574
○支出の部
(単位:円)
科目
予算額
摘要
1.総会費
600,000
第3回ホームカミングデイ開催
2.会報関係費
950,000
3.ホームページ維持費
200,000
4.文化祭費
50,000
5.卒業記念品補助費
100,000
6.国際交流協会補助費
50,000
7.図書購入補助費
200,000
8.学年会補助金
150,000
9.渉外費
50,000
10.人件費
900,000
11.事務用品費
100,000
12.会議費
100,000
13.電話等
100,000
14.郵便費
100,000
15.光熱水費
20,000
16.慶弔費
100,000
17.備品費
40,000
18.その他雑費
50,000
振込手数料なと
19.予備費
163,948
 
20. 清明会記念誌発行費
933,626
昨年度よりの繰越金
当期支出合計
4,957,574
 
○「震災援護基金」をH18年度より「教育振興援護基金」と名称を改める。


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清明会からのお知らせ

★第4回ホームカミングデイについて★

 昨年に引続いて、平成19年度清明会総会(6月3日)では、第4回ホームカミングディを併せて開催致します。今年は、高校8・9・10回生、定時制1・2・3回生及び38・39・40回生の全卒業生を対象とし開催致します。
  第4回ホームカミングディにあたり卒業生の恩師をご招待致します。また、対象の卒業生もご招待(無料)致します。

★ミニコンサートについて★
総会時に下記の演奏者によるジャズコンサートを予定しております。
奮ってご出席下さい。大森重志(10回生)さん率いる、「ロイヤルフラッシュ・ジャズバンド」(ディキシーランドジャズ)
募金のお願い

 
  昨年清明会発足60周年記念事業として同窓会の活動を末永く活発に維持していくための資金を集めるため、清明会会員の皆様に「募金」をお願いしましたが、引続いて今年度も「募金」をお願いすることに致しました。何卒ご協力をお願い致します。

 募金は一ロ1,000円で三口以上を目安としておりますが、口数は幾らでも結構です。出来るだけ多くの方から集める事に意義があると考えております。振込みの際必ず卒業回生を記入して下さいますようお願い致します。

振込先  :  郵便振替 口座番号 01110-3-19306
加入者名 :

兵庫県立御影高等学校同窓会 清明会

※ ATM でのお振込みをお願い致します。

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★ご協力のお願い★


  本校では、PTA・清明会・松影会が協力して、課外活動を経済的に支援し、生徒活動の発展に寄与しております。
  平成18年度は、50年ぶりに開催された のじぎく兵庫国体で少年男子セーリング(ヨット)に出場した1年男子がみごと優勝!後に"ゆずりは賞"を受賞、少年男子ラグビー兵庫選抜で3年男子2名が選ばれ第3位と大活躍。また、インターハイ出場の泳部2年男子もすばらしい。近畿大会には、水球部、陸上(徒歩)女子、バスケットU-18近畿ブロックジャパン選考会へと活躍でした。
  59回生の卒業式が神戸国際会館で行われましたが、(体育館耐工事のため)3年間がんばった生徒たちに贈られる功労賞、皆勤賞のメダル等も生徒活動後援会より支援しております。

1口1,000円(何口でも可)
郵便振替口座加入者名兵庫県立御影高等学校生徒活動後援会
口座番号01180-556030

なお、振替用紙通信欄に(回生)を必ず記入下さい。
※清明会への振込用紙ではなく、生徒活動後援会の専用振込用紙にてお願い致します。



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★貴重な史料が眠っていませんか!★

  御影高校(同窓会・清明会)の校史資料室を開設致しました。昔の教科書類、同窓会新聞、会報、その他何でも結構です。ご寄付頂ける(コピーさせて頂くだけでも結構です)物がございましたら清明会事務局へご一報下さい。資料室に大切に保管・展示致します。
編集後記


  懐かしい同窓生の集いと熱い絆を確かめ合うホームカミングデイの様子をお伝えし、今回特集として母校文化祭に参加していただいた「鉄腕アトム」の作曲者、高井達雄氏(4回生)のニュースをお届け致しました。「達人」欄にも多能の方をご紹介しています。
次号も皆様のご協力を得て、情報発信しますのでご期待ください。

(深田勝美3回生)


  異 ますます,先が見えなくなってきます。せめて、今年の花見は穏やかな天気であってほしいものです。御影精神で頑張るゾ!

(寺岡一夫19回生)


  母校御影高校に総合人文コースが開設されましたが、中学生の子供がいる知り合いに紹介したところ、とっくに知っており目標にしているとの事。卒業生としてうれしい気持ちになりました。

(山本雅哉33回生)


  清明会60周年の記念誌「清明史」が完成しました。今後は次の記念誌の編纂に向け、がんばって行きたいと思います。

(道谷卓35回生)


  「総合人文コース」設立おめでとうございます。文科系のスペシャル校として更なる飛躍を期待しています。

(横田範弘43回生)
  今年も会員の皆様に広報紙「清明」を届けることができ喜んでおります。今回記事に取上げさせて頂きました「鉄腕アトム」作曲の高井達雄さん、ジャズバンドの大森重志さん、ソプラノ・オペラ歌手の濱崎加代子さん、ピアノニストの山村敦子さん、また、彫刻家の新谷紀さんのように、各方面で活躍されております同窓生は沢山おられます。これからも順次紹介させて頂きます。ご期待下さい。
(柏木英郎12回生)



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事務局からのお願い

・同窓生の皆様、ご住所やお電話番号を変更なさいましたら事務局へ連絡をお願い致します。事務局への連絡は、電話、 FAX 、 E-rnail いずれでも結構です。
事務局は、毎週火曜 日 ( 祝日除く ) の午前 10 時〜午後4時まで事務を行っております。
(FAX 、留守電は 24 時間対応です )
・事務局からのお知らせは、清明会ホームページにも掲載しておりますのでご覧下さい。

E-mail seimeikai@hyogo.email.ne.jp
URL http://www.seirneikai.com/

さわやかインタビュー


高井達雄 (4回生)

Profile
S27.3御影高校卒(四回生)
S31.3国立音楽大学作曲科卒

(主な作品)
・交声詩曲「明日の為の」(ABC放送芸術祭参加)
・「ある街角の物語」(芸術祭・ブルーリボン・毎日映画各賞受賞)
・「鉄腕アトム」(TVラジオ記者会賞受賞)他

今回は手塚治虫ファンの情報誌vo1.148 2003年2月1日発行音楽家名鑑〜手塚アニメを彩った音の魔術師たち〜より抜粋させて頂きました。
 

 今回は虫プロダクション制作の実験アニメ『ある街角の物語』(以下『街角』と略)と『鉄腕アトム』の音楽を手掛けた高井達雄氏の登場です。叙情的でありながらも、そこに溺れることのない表情豊かな音楽が魅力の前者と、イントロを耳にした途端、胸の高鳴りを抑えることが出来なくなるアトムの主題歌は、初期手塚アニメを象徴する作品で、共に我が国のアニメーションの歴史においても重要且つ高い音楽性が顕著な作品といえます。
  本稿では高井氏の音楽遍歴を紐解きながら手塚先生との関わりを辿っていくことにしましょう。

 
Q:まずは幼少期の音楽体験からお聞かせいただけますか。

A:僕の生まれは神戸なんですが、伊藤忠の駐在員だった父の仕事の関係で幼い頃はソウルで育っています。5人の姉や兄がいまして、僕はその末っ子なんです。幼い日の音楽体験として鮮烈に覚えているのは、幼稚園の頃に童謡より先に覚えたベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」ですね。当時我が家に5枚組のSP盤があったんですよ。
 
  姉や兄と違って僕は触らせてもらえなくて、皆がかけているのをそれが誰の何という作品かも判らないままに聴いていました。当時の一般的は風潮として"音楽はひ弱なもの"という考えがありましたが、うちの家族は音楽が好きで姉や兄はクラシックやポピュラー、カンツォーネのレコードを買ってはよく聴いていたんです。他に印象に残っているのは、チャイコフスキーの「ピアノ・コンチェルト」ですとか、映画「オーケストラの少女』('33)のなかでディアナ・ダービンが歌ったヴェルディの「乾杯の歌」ですね。

 僕が小学生の頃に姉がピアノを習っていたので、先生が定期的に教えに来るんです。そして、先生が帰ると僕はピアノの前に座って耳で覚えたバイエルやソナチネなんかを弾いていたんですよ。何しろ姉と違ってこちらは指使いを知らないわけですから、姉たちはそれを見て笑うんですね。僕としては耳で弾いた通りに聴こえればいいだろうという程度でしかなかったので、ホントむちゃくちゃな弾き方なんです。独学というより出鱈目です。

 その後、引き上げてからは九州の別府に移り住みました。ウチは仏教の家系なんで、僕も現在は父の墓があるお寺の檀家になっているんですが、その反面とても自由なところがありましてね。姉のうち二人くらいはクリスチャンなんですよ。ですから僕も姉について礼拝のために日曜学校で教会へ行ったり聖歌隊に入ってボーイ・ソプラノで歌ったりしていたんです。そこでは讃美歌の四分合唱を暗記するわけです。当時は、まだ楽譜なんか読めないんで、理屈は判らないんですけど、ハーモニーの基礎を学ぶためにはとても役立ちましたね。

 中学に上がる頃には一家で神戸に戻りました。僕は旧制中学の最後の世代ですから、そのまま四年生になって新制高校の一年生になったという、いわば学区制の過渡期に育ったんです。高校では選択科目で音楽を選びまして、

 父には大反対されたんですけど、東京の音大に入るために一年間、作曲家の先生について学びました。聖歌隊で歌っていたことで多少はハーモニーの素養もありましたし、姉が素人ながら作曲もしていましたから、その影響もあったんじゃないかと思います。

Q:国立音楽大学の同級生にはどういった方がいらしたんですか。

A: 同級生では菅原洋一、ロミ山田、神津善行の各氏がいました。先輩には黒沢映画の音楽でお馴染み佐藤勝さんがいらっしゃいましたよ。これは余談ですが中学三年の同級には扇千影がいましたね。

Q: 作曲家としてお仕事を始められた際のお話を伺えますか?

A: 学校の先生の紹介でNHKの学校放送の仕事を受けたり、コマ劇場の舞台音楽でバレエの曲を編曲していました。それに、そのコマ劇場の舞台は第一一回の主役が扇千影だったんですよ。あとは朝日放送のホームソングや同局のラジオドラマ『恋愛風土記』の音楽、テレビドラマの劇伴ですとかね。それにクラシックの分野では、お経をもとに前衛の詩人が書いた作品の音楽を書きました。禅宗の宗派で黄葉宗(黄漿山)というのが京都の宇治にあるんですけど、そこのお経がとても音楽的なんです。打楽器を交えた、まさにオーケストラ音楽です。それを芸術祭用の作品として書いたのが初期の大きな仕事です。それに今や作家として知られる五木寛之氏(当時はのぶひろしというペンネーム)と僕で随分沢山のコマーシャル・ソングを作りましたね。

Q: ロコマソンで代表的な作品といえば何がありますか。

A: 今も使われている"日本盛は良いお酒〜♪"やチキンラーメンなんかは僕が書いたものですね。とにかくコマーシャル・ソングはお金になるからということで沢山受けたんですけど、その後、肋膜を患って思うように仕事が出来なくなった時期がありましてね。しばらくは友人に何か仕事があれば紹介してもらうよう話していたんです。その頃に出会ったのが手塚先生なんですよ。
  ある日、TBSのプロデューサーが"高井君、今晩、漫画家の手塚さんと会うんだけど良かったら君も来ないか"と誘われたんです。僕は手塚先生の名前こそ知っていましたけど、作品を読んでいたわけではないんで"僕なんかが行っていいの?"と聞いたんですが、構わないという返事だったものですから、同席することになったんです。あの日は確か3時頃に彼らが打ち合わせを始めて、その間、僕は5時頃まで外で時間を潰して戻ったんですよ。それから渋谷の某レストランに行くことになりましてね。その頃、手塚先生は運転手つきのマイカーを持っていたので、それが到着すると一緒に乗り込んでレストランに向いました。

Q: その場ではどういった会話を交わされたんですか。

A: あまり詳しくは憶えていないんですけど、今何の仕事やってるの?といった質問から始まって、まあ"こいつどんな奴なのかな?"と探っていたんじゃないですかね。で、その日のうちに"今度僕は名刺代わりにアニメーションを作るので、高井さん、良かったら音楽作ってよ"と頼まれたんです。その場で作曲料いくら?"なんて事も聞かれました。初対面の日にですよ(笑)。
  当時の僕は東上線の下板橋に住んでいたものですから、食事のあとには富士見台に住んでいた手塚先生に目白あたりまで送って頂いたんです。帰りの車中では手塚先生が突然"今こんな仕事を作ってるんですよ"と話し始めましてね、それが次から次へと話が展開して前の話と繋がらないののだから、こちらは"この人大丈夫かな?"と不安に思うほどでしたが(笑)。実はそれが『街角』なんです。
  あの作品は、手塚先生がベンジャミン・ブリッテンというイギリス人作曲家の「青少年のための管弦楽入門」という作品から着想したものなんですよ。それは要するに子供にオーケストラの楽器を説明する趣向の曲で、ピッコロやフルート、ティンパニー…といった具合に最初は各楽器がそれぞれに音を奏でて、それが次第に大編成のオーケストラ演奏になるという構成の、非常によく出来た名曲なんです。"あれをヒントに絶対に真似はしないで作って欲しい"と頼まれました。

Q: その時点で作画は完了していたんですか?

A: いえいえ、まだアイディアの段階です。その後で虫プロに伺った時には既にキャラクターのデザイン画が出来ていて、数枚のスチールがボードに貼られていましたよ。その時にネズミの一家やプラタナスの写真を貰ったんです。主題曲には手拍子を入れて欲しいと言われましたね。それと映画『ぼくの伯父さん』の音楽のイメージを取り入れて欲しいと。あと驚いたのが、手塚先生が曲のイメージを説明する際にレコードをかけてくれた時のことです。LPをターンテーブルに乗せて適当に針を落とすんですよ。で、"はい、これプラタナスね。で、これがネズミね"といって教えてくれるんです。彼はレコードを何百回と聴いているんで、レコードのどの溝に何の音が入っているか判るんですね。
  説明が終わると"テーマのスケッチを書いて持ってきて下さい。出来たらそれを僕と一緒にピアノで弾きましょうよ"とおっしゃったんですよ。後日、僕はAとBの二つを用意したんですけど、最初の曲を聞いた途端に"これがいい!あとのはコマーシャルかなんかに使って下さい"と言われましてね。何しろ決断は早いんです。そしてしばらくの間、僕と並んでピアノを連弾しました。僕は単旋律くらいは初見で弾けるんですよ。
Q: アトムの話はどういったタイミングで依頼されたのですか?

A:  『街角』の録音で死にもの狂いになってる時に頼まれたんですが、こちらはこれから何日も徹夜続きという状況でしたからお断りしたんです。そしたら"じゃ、いいや"と、その場は終って。で、『街角』完成後に開かれた発表会の数日後、夕方に電話がかかってきで高井さん、今、暇でしょ?"と、こうきたわけです。こちらも一段落:ついたところだから"お陰さまで暇です。"と答えたら"アトムの主題歌なんだけど、あれもう一度頼んでいい?"と言われましてね。暇だと返事しちゃったものだから引っ込みがつかなくて受けたんですよ(笑)。そしたら"じゃあ、今晩打ち合わせしたいから来てよ。"と呼ばれましてね。
  でも今晩といったって電話がかかってきたのが夕方ですから、食事して手塚先生の所に着いたのが9時頃なんです。それから打ち合わせをしたんですが、終ったら"明日の朝まで3つのパターンを書いて来て下さい。"という話でね.なんと次の日の10時にはスポンサーに聴かせるっていうんですよ。それで僕は慌てて帰りまして、旋律の譜面とピアノで弾いたデモテープを作ったんです。発注時には"外国に出つもりだから世界中の人に喜ばれるメロディにして下さい"とそれだけおっしゃっていました。

Q: どのように作曲されたんですか。

A: 10時半頃に手塚先生の家を出て、富士見台から池袋に行く電車の中で作曲したんです。当時は今と違って電車の中は静かですから集中出来るんです。今は発車時の音楽やアナウンスがうるさいですけどね。
  僕は常にスケッチ用の小さな五線譜を携帯しているので、駅と駅の間に作曲するんです。家の中でピアノを前に作曲すると、今弾いてた曲が耳について離れなくなりますから、僕は大事なメロディは電車の中で作るんですよ。富士見台から池袋までの間に16小節全部出来ました。九分九厘あのままです。
  それがAパターンで、帰宅後B、Cを作ろうとしたんですけど、夜中に家の近くで道路工事をやっていて、思うように集中出来なかったんですね。それで、この時ばかりは禁を破って、ピアノでAの曲を弾き、自分で納得しました。ですから、あと2曲については言葉は悪いですけど半ば"どうでもいいや"という軽い気持ちで作ったんです。
  それこそコマーシャル・ソングを作る感覚でテクニックに任せて作りましてね。ですからその日は早めに寝て、朝起きてから譜面を清書しまして、9時20分頃には手塚先生の所に着いたのかな。そして手塚先生と一緒にピアノに向ってAパターンの曲を弾いたんです。思えばあの曲の世界初演ですね。で、弾き終ったらその場で"決まり!"とおっしゃって。
  ただ、こっちはせっかく書いたんだからあとの2曲も弾きましょうよといって一応弾いてみたんですけど、手塚先生は"やっぱりさっきのが”いい"ということで。そして"高井さん、この作品で僕はプロデューサーですからね。打ち合わせの場で何を言われても黙っていて下さいね"と言われました。
  打ち合わせには虫プロのスタッフの他に代理店やフジテレビ、明治製菓の方もいたかな。3曲を順番に聴かせたんですけど、Aには誰も手を上げなかったんです。逆にある方からは"この曲は子供には難し過ぎますよ。だってこの曲にはシンコペーションのリズムが入っている。これじゃあ、運動会なんかでもうまく演奏できませんよ"と。また"うちの子は学校でリコーダーを吹いてるけど、これは難し過ぎる。"
  とも言われました。あの当時はリコーダーが小学校の必修だったんです。リコーダーでは半音は吹けるけれども小学校ではそこまでは教えないんですね。あの曲には「ファ」のシャープが入っってるんです。
ドレミファソラシドにない音が入ってるんですよ。つまり小学生には吹けないと。ところが手塚先生は"僕はAしかないと思っています。1クールやってAの評判が悪ければBでもCにでも変えてもらっていいです"と言って下さってあれに決まりました。実際放送が始まって2、3回したらフジテレビから視聴者の希望が多いのでピアノの伴奏譜を書いて下さいと依頼がありましたね(笑)。


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